SSSS.DYNAZENON 第三話&第四話視聴メモ

更新が遅れましたが、ほぼ需要がないと見られるこの記事をアップロードするのも3回目。引き続き物語を追っていきます。

(※投稿者の主観などを多分に含みます。なお、投稿者の気になる点が中心となりますので、本筋からはかなり話がそれるかもしれません。その点ご了承ください。)

 

過去記事はこちら↓ 

cyber-moon.hatenablog.jp

cyber-moon.hatenablog.jp

目次↓

 

第三話:[裏切り者って、なに?]

物語の一つの鍵として、ガウマと怪獣優生思想の関係性、ガウマが戦う理由が見えてきた。ガウマの語りを通じて、合わせて物語に新たな可能性が生じた。

物語の鍵?:ガウマの戦う理由と怪獣優生思想

・ガウマと怪獣優生思想のメンバーらは5000年前は仲間だった。あることをきっかけに怪獣の思想に生きる彼らを制止せんと、ガウマは彼らを「裏切る」ことになる。

・ ガウマは5000年前にある女性から龍のオブジェを託される。怪獣使いらは怪獣を通じて「常識の外」にいたから現代に生き返ることになったため、その女性も同じく生き返っていると推測される。

→女性に会うために、女性とガウマのつながりを象徴するダイナゼノンに搭乗して怪獣と戦う。

 

因みに、原作で龍のオブジェが登場した回ではミイラも登場。設定は5000年前の文明人で姫を探しているらしい……。ガウマさん、あんたミイラだったのか……?原作ストーリーとの繋がりが気になるところではあるが、如何せん原作未視聴なものでして…

 

死者が蘇る?

ガウマが、怪獣を通じて「常識の外」にいたから生き返った、と語る場面。「そんなことがあるんですね…」と反応する夢芽、浮かぶアンクの知恵の輪……。

第一回の記事で触れたこととは思いますが、エジプト十字(アンク)は命のシンボル。此岸と彼岸の境界を越えるための通行証で、時にこのアンクの力を信じるものは一度だけ生き返ることができるとか*1

知恵の輪が象徴するのは、「姉の過去に縛られる夢芽」になるわけで、この場面での知恵の輪の描写は、後に夢芽がダイナゼノンを使って姉を蘇らせようとする可能性の示唆?

 

アンクの知恵の輪は、元は夢芽の姉、香乃が所有していたもの。姉がそれを所持していたというのはまた別の意味合いを持ちそうなもの。

 

第四話:[このときめきって、なに?]

見るからにラブコメの波動を感じるこのタイトル。少しずつ、怪獣について、怪獣優生思想について明らかになってきました。夢芽のお姉さん、香乃についても実像がおぼろげながら浮かんできました。

 

怪獣優生思想と怪獣

交換留学生として蓬らの通う学校に潜入するシズム。怪獣の言葉がわかるという彼から、怪獣についての説明があった。

・怪獣は所与の存在であり、人々の気持ちが育てるもの。

・「人を縛りつけるものからの解放」が目的にある。

→やはり人を押さえつける負の感情、オーイシマサヨシさんの歌う「世界の憂鬱」こそが怪獣を生み出し、育てる因子であると言えそう。ともあれ、怪獣優生思想が人間社会の軛を取っ払った世界、人間の負の感情は自由に解放された怪獣の生きやすい世界を作ろうとしている点は明白に。

 

この発言の文脈と前話の「怪獣使いは「常識の外」にいたから生き返った」という発言を照らし合わせると、世間の常識から逸脱した存在、「世界の憂鬱」の中に生きることが怪獣使いたるための必要条件になるのでは?常識の世界に馴染みつつあるガウマが怪獣を操れないというのもこの理解ならば或いは?(少しずれているやも?)

 

夢の姉、香乃について

夢芽は、前話で顧問に紹介された金江先輩とカフェで会う。姉の死は5年前と言っていたから、金江先輩は大学生か社会人といったところか。前回の顧問の先生といい、今回の先輩といい、あまりしっかり香乃のことを見てこなかった印象。顧問の「特に気になる点はなかった」はわかるにしても、金江先輩の「明るい性格」という発言が実際の香乃の性格と異なる点は特に気になる。

香乃は周りに人がいて孤立はしていない代わりに、常に孤独だったのではなかろうか?すなわち、周りにちゃんと人はいて、日常的な会話できる相手もおり、見かけ上は何も問題を抱えていない、寧ろかなりありふれた優等生みたいな子だった。けれども、実際は彼女の抱えている問題に気付いてあげられる人はいなかった、ということじゃなかろうか?

仮にこの点を踏まえるならば、彼女は「事故」じゃなく自殺した可能性もある。死亡時にアンクの知恵の輪を握っていたのも、現世を諦めて来世を望んだ結果だとすれば、ある程度説明もつくかもしれない。

 

第三話、第四話を通じて/その他気になる点

筋書きとは結びつかないけれども、個人的には風景の描写などの点がどうしても気になってしまう。

前作SSSS.GRIDMANを意識したロケーション

とりわけ気になるのが前作と近似するロケーションだ。フジヨキ台駅*2、夜間のコンビニ*3、稲本さんと暦が再会した路地に積まれた瓶ケース*4、シズムと夢芽、蓬が会話した屋上*5。前作と完全一致とはいかないまでも、前作の雰囲気を匂わせるようなロケーションの選定がなされていることも事実。前作との関連性をどうしても考えてしまう。

 

反対に対比的な描かれ方をされているシーンもある。三話でバーナドドンとともに宇宙空間まで行くシーンだ。前作で初めて空中戦をした回では、世界観の手がかりとして、主人公らが空の上の電子回路に気づく描写がなされていた。対照的に今回は宇宙空間が存在する。

前作最終話では、グリッドマンによって新たに全世界が構成されていく描写がなされていたから、宇宙を描写することによって必ずしも電脳世界ではないことを示せたわけではない。しかしながら、ロケーションが部分部分近似する中で、名称などが一致しない、という点において、一先ず別の世界線であることは明示されよう。前作と何らかの接点は見出せそうだが……。

 

ダイナゼノンを操縦するのに必要な資質は?

三話のガウマによるなら「怪獣使いの素質があるから操縦できる」とのことになるが、勘違いだった模様。初回、第二回に参加しなかった飛鳥川ちせがダイナソルジャーを操縦できることが判明した。しかしながら、果たしてライセンス的なものが不要なのかというとそうでもなさそう。少なくとも何かしらの個人的な問題を抱えた人間であるという点では、ガウマ含め五人とも一致している。

ダイナゼノンは怪獣ではないわけだが、では怪獣使いと五人とで違う条件はなんだろうか。ずばり、そのまま負の感情に流されることはなく、問題に向き合う姿勢を見せていることではなかろうか。ここに、負の感情にそのまま流される怪獣優生思想とダイナゼノン操縦者との線引きができるような気がする。

暦と稲本さんの関係性

三話で中学が一緒だったことが明らかに。稲本さんは非行少女で、暦は彼女のガラス割りの犯行現場を目撃。割と仲は良かった印象ではあるけれども、彼女が暦に与えた影響はどれほどのものだったのか。暦が高校以降不登校になった理由はどこにあるのか等々。

 

今回も書きすぎた印象だが、ここまで。

*1:wikipedia参照。真偽の程は不確か。

*2:二話で夢芽と蓬が別れるシーン。前作のツツジ台駅に一致する駅?

*3:第三話でガウマに不信を抱いた四人が集まるシーン。前作一話のシーンと近似する印象

*4:サムライ・キャリバーさんがラムネ瓶を斬ってビー玉を取り出すシーンの背景に近似?

*5:カメラの位置どりや屋上の構造が前作の校舎と近似